キャリコンとは

キャリアアドバイザーとキャリアコンサルタントの違いを5つの視点で比較!仕事のリアルや資格のメリットも紹介

「キャリアアドバイザー」と「キャリアコンサルタント」。 どちらも働く人の相談に乗る仕事ですが、名前がよく似ているため、「具体的に何が違うの?」「自分はどっちを目指せばいいの?」と迷ってしまう方は多いです。

実態として、人材紹介会社などでは両方の肩書きが混在していることもありますが、実はこの2つには決定的な違いがあります。

結論から言うと、「キャリアアドバイザー」は主に転職エージェントなどで使われる「職種名」であり、「キャリアコンサルタント」は国が認めた「国家資格」であるという点です。

この違いを正しく理解していないと、転職活動や資格取得の計画でミスマッチが起きてしまうかもしれません。

この記事を読むと、次のことが分かります。

・キャリアアドバイザーとキャリアコンサルタントの「資格の有無」や「定義」における決定的な違い
・それぞれの具体的な仕事内容、活躍する職場の傾向
・あなたの目指すキャリアや適性に合っているのは?

曖昧になりがちな2つの違いをスッキリと整理して、あなたが目指すべきプロしての道筋を一緒に見つけていきましょう!

目次
  1. 両者の最大の違いは「資格の有無」と「支援の目的」
  2. 5つの視点で見る!違いの比較表一覧
  3. キャリアアドバイザー(CA)の仕事内容と特徴を深掘り
  4. キャリアコンサルタント(CC)の仕事内容と特徴を深掘り
  5. キャリアコンサルタント資格は、キャリアアドバイザー業務に役立つ?
  6. 混同しやすい他の類似資格との違いもチェック!
  7. まとめ:違いを理解して、キャリア支援のプロを目指そう!

両者の最大の違いは「資格の有無」と「支援の目的」

「キャリアアドバイザー」と「キャリアコンサルタント」。 どちらも「働く人の相談に乗る仕事」という点では共通していますが、その本質的な違いを一言で表すとこうなります。

キャリアアドバイザー= 資格不要の「職種名」。主に「転職・就職の成功」がゴール。

キャリアコンサルタント= 名称独占の「国家資格」。主に「中長期的なキャリア形成」がゴール。

つまり、「どのポジションで(職種)」仕事をするかという話と、「どんな専門性を持って(資格)」仕事をするかという話、というように、そもそも土俵が少し違う言葉なのです。

キャリアアドバイザー(CA):転職成功をゴールとする「職種名」

キャリアアドバイザー(通称:CA)は、主に人材紹介会社(転職エージェント)や人材派遣会社などで使われる「職種の名前」です。

法律で定義された資格ではないため、特別な資格や経験がなくても、会社に入社してその役割を任されれば、誰でも「キャリアアドバイザー」と名乗ることができます。

その主な目的(ゴール)は、求職者と企業のマッチングを成立させ、「転職や就職を成功させること」にあります。そのため、求人紹介や面接対策といった、内定に直結する具体的かつ短期的なサポートを行うのが一般的です。

キャリアコンサルタント(CC):中長期的なキャリア形成を支援する「国家資格」

一方、キャリアコンサルタント(通称:CC、キャリコン)は、2016年に職業能力開発促進法で定められた「国家資格」です。

これは「名称独占資格」といって、国家試験に合格し登録した人だけが名乗ることができる名称です。たとえ相談業務を行っていたとしても、この資格を持っていない人が「私はキャリアコンサルタントです」と名乗ることは法律で禁止されています。

その支援の目的は、単なる仕事紹介にとどまりません。相談者の興味・能力・価値観などを整理し、一例として「その人らしい中長期的なキャリアを自律的に築いていくこと」を支援するのがゴールです。

そのため、人材業界に限らず、企業の社内相談室や大学、公的機関など、より幅広いフィールドで、人生の様々な局面におけるキャリア相談に対応します。

キャリア支援の仕事は業務独占資格ではない

よくある誤解として、「国家資格がないと、人の就職相談に乗ったりアドバイスをしてはいけない」と思われがちですが、実はそうではありません。

医師や弁護士のように、その資格を持っていないと仕事そのものをしてはいけない資格のことを「業務独占資格」と言います。しかし、キャリア支援(就職・転職サポート)の仕事は、「業務独占資格」には当たりません。

つまり、相談に乗る「行為」そのものには資格は不要なのです。

そのため、人材紹介会社の社員が、無資格の状態で求職者のカウンセリングを行ったり、アドバイスをしたりすることは法律上何の問題もありません。これが、多くの「キャリアアドバイザー」が未経験・無資格からスタートできる理由です。

業務独占資格ではないが名称独占資格である

ただし、「名称独占資格」というルールは厳守する必要があります。 これは、「仕事はしてもいいけれど、資格を持っていないのに『キャリアコンサルタント』と名乗ってはいけない」という決まりです。

OK: 無資格で「キャリアアドバイザー」と名乗り、相談業務を行う。

NG: 無資格で「キャリアコンサルタント」と名乗り、相談業務を行う。

このように、仕事の中身(業務)は独占されていませんが、国が認めた専門家としての「名前(肩書き)」は守られている、という区別を理解しておきましょう。

5つの視点で見る!違いの比較表一覧

これまで説明してきた通り、この2つは似て非なるものです。 転職時の参考にもなるように、それぞれの違いを整理するために、5つの視点から比較してみました。

1.【資格】キャリアコンサルタントは国家資格

まず、最も分かりやすい違いは資格の有無です。

キャリアアドバイザー(CA): 特定の資格は必須ではありません。人材紹介会社などの企業に入社し、その職務に就けば誰でも「キャリアアドバイザー」として活動できます。実務経験や実績が重視される世界です。
キャリアコンサルタント(CC): 国家資格が必須です。「キャリアコンサルタント」と名乗るためには、国家試験に合格し、登録する必要があります。また、5年ごとの更新義務もあり、常に一定の知識レベルが担保されています。

2.【目的・ゴール】転職支援か、キャリア自律支援か

支援の「最終地点(ゴール)」がどこにあるかも大きく異なります。

キャリアアドバイザー(CA): 主なゴールは「転職・就職の成功」です。求職者が希望する企業に入社できるよう、求人紹介や選考対策などの具体的かつ実践的なサポートを行います。
キャリアコンサルタント(CC): 主なゴールは「中長期的なキャリア形成支援(キャリア自律)」です。転職というイベントだけでなく、その人が人生を通してどのように働き、生きていくかという視点で、自律的なキャリア形成を促します。

3.【支援期間】短期的・集中的か、中長期的・継続的か

関わる期間の長さにも違いが見られます。

キャリアアドバイザー(CA): 「短期的・集中的」な関わりが主です。転職活動が始まってから入社が決まるまでの数ヶ月間、密接に連絡を取り合いますが、入社後は支援が終了することが一般的です。
キャリアコンサルタント(CC): 職場によっては「中長期的・継続的」な関わりになることが多いです。例えば、企業内のCCであれば、入社から定年まで、異動や昇進などの節目ごとに継続的に相談に乗ります。

4.【主な職場】人材紹介会社か、企業内・公的機関・大学など多様か

活躍するフィールドの広さも異なります。

キャリアアドバイザー(CA): 主な職場は「人材紹介会社(転職エージェント)」や「人材派遣会社」です。人材ビジネスを展開している企業に所属することが大半です。
キャリアコンサルタント(CC): 活躍の場は「多様」です。人材業界はもちろん、一般企業の人事部、ハローワークなどの公的機関、大学のキャリアセンター、さらには独立してフリーランスとして活動するなど、幅広い選択肢があります。

5.【料金体系(利用者の視点)】原則無料か、有料の場合もあるか

サービスを受ける側(利用者)から見たときのお金のかかり方も違います。

キャリアアドバイザー(CA): 利用者は「原則無料」です。人材紹介会社は採用企業から紹介手数料をもらうビジネスモデル(成功報酬型)なので、求職者はお金を払う必要がありません。
キャリアコンサルタント(CC): 「無料」の場合と「有料」の場合があります。公的機関や社内相談室、人材会社では無料ですが、独立したCCに個人的に相談する場合や、有料のキャリア相談サービスを利用する場合は、相談料(カウンセリングフィー)が発生します。

キャリアアドバイザー(CA)の仕事内容と特徴を深掘り

「キャリアアドバイザー(CA)」は、主に転職エージェント(人材紹介会社)や人材派遣会社において、求職者(仕事を探している人)と企業(人を採用したい会社)の間に立ち、両者のマッチングを成立させる重要な役割を担っています。

単なる相談相手ではなく、「転職を成功させるためのパートナー」と言えるでしょう。では、具体的な仕事の中身を見ていきましょう。

具体的な業務フロー(求職者対応、企業対応)

CAの仕事は多岐にわたり、スピード感を持って多くのタスクをこなす必要があります。会社によっては、求職者担当(CA)と企業担当(RA:リクルーティングアドバイザー)が分かれている場合(分業型)と、一人が両方を担当する場合(両面型)があります。

【求職者対応の流れの一例】

初回面談(カウンセリング): 登録した求職者と電話やWeb、対面で面談を実施。これまでの経歴、転職理由、希望条件などをヒアリングし、今後の方向性を整理します。

求人紹介・提案: 保有している求人データベースから、条件に合う企業をピックアップして紹介。求職者の市場価値を高めるためのアドバイスも行います。

応募書類の添削・推薦: 履歴書や職務経歴書を添削し、より魅力的に伝わるようにブラッシュアップ。企業に対して「この方はここが素晴らしいです!」という推薦文を作成し、応募します。

面接対策・日程調整: 書類選考が通ったら、企業との面接日程を調整。模擬面接などを通じて、想定質問への回答準備やアピールポイントの整理をサポートします。

条件交渉・入社フォロー: 内定が出たら、年収や入社日などの条件交渉を代行。退職交渉のアドバイスや入社後のフォローまで伴走します。

このような流れの中で、会社によってどの部分を担当するかは異なるので、イメージとして想定してくださいね。

求められるスキル:マッチング力、営業力、交渉力

CAは「相談に乗る人」というイメージが強いですが、実際には「営業職」に近い側面も持っています。

マッチング力: 求職者のスキルや志向性と、企業の採用要件を正確に把握し、最適な組み合わせを見つけ出す力。

営業力・提案力: 求職者の魅力を企業に売り込むプレゼン力や、迷っている求職者の背中を押す提案力。

交渉力: 年収アップや選考スケジュールの調整など、求職者にとって有利な条件を引き出すための交渉スキル。

スピードとマルチタスク処理能力: 同時に数十人の求職者を担当することも珍しくないため、素早いレスポンスと効率的な業務処理能力。

担当業務や業態によっても求められるスキルは異なるため、業務内容や会社が求めるスキルの参考の一つとして参考にしてください。

メリット:未経験から挑戦しやすく、成果が報酬に直結しやすい

CAという仕事には、次のような魅力があります。

未経験から挑戦できる: 特別な資格が必須ではないため、営業や接客経験があれば、業界未経験からでもポテンシャル採用されやすい職種です。
成果が報酬(給与)に反映されやすい: 人材会社によってはインセンティブ制度(歩合給)を導入しています。「決定人数」や「売上金額」に応じてボーナスが支給されるため、実力次第で20代・30代でも高年収を目指すことも可能です。
成長スピードが早い: 様々な業界・職種の人と深く関わるため、ビジネス全体の知識が身につきやすく、早期のキャリアアップ(リーダー・マネージャー昇進)も期待できます。

デメリット:数字目標(ノルマ)のプレッシャーがある場合も

一方で、ビジネスである以上、シビアな側面もあります。

人材紹介ビジネスは「採用が決まって初めて売上が発生する(成功報酬型)」モデルが一般的です。そのため、CAには毎月・四半期ごとに「売上目標(ノルマ)」や「KPI(面談数、応募数などの行動目標)」が課されることがあります。

「求職者に寄り添いたいけれど、今月の数字も達成しないといけない…」という葛藤やプレッシャーを感じる場面もあるでしょう。精神的なタフさや、目標達成への強い意欲が求められる仕事でもあります。

キャリアコンサルタント(CC)の仕事内容と特徴を深掘り

「キャリアコンサルタント(CC)」は、国家資格を持つ「キャリアコンサルティングの専門家」です。

就職や転職の相談はもちろんですが、それだけにとどまりません。

相談者一人ひとりの価値観やこれまでの経験を傾聴し、その人が自分自身を深く理解したうえで、主体的にキャリアを選択・開発していけるように、プロの視点から助言を行うのが主な役割です。

その活躍の場は、公的機関から民間企業、教育現場まで多岐にわたり、働き方も多様です。

具体的な業務内容(カウンセリング、研修講師、制度設計など)

CCの業務は「対話(カウンセリング)」が中心ですが、それ以外にも組織や社会に向けた働きかけも行います。

個別キャリアカウンセリング: 相談者と1対1で向き合い、これまでの経験の棚卸しや自己分析を支援します。「やりたいことが分からない」「職場での人間関係に悩んでいる」といった相談に対し、傾聴を通して課題を整理し、その人らしいキャリアプランの策定をサポートします。

研修・セミナー講師(ファシリテーター): 企業での「年代別キャリアデザイン研修」や「管理職向け部下育成研修」、大学での「就職活動対策セミナー(自己分析・面接対策)」などの講師を務めます。

組織内の制度設計・運用サポート: 企業の人事部門において、社員が自律的にキャリアを考えられるような評価制度や社内公募制度の仕組みづくり、メンタルヘルス対策の支援など、組織全体の活性化に関わる業務も増えています。

学校教育現場での支援(キャリア教育): 大学のキャリアセンターでの相談業務だけでなく、中学校や高校でのキャリア教育授業など、若年層の早い段階からの支援も行います。

求められるスキル:傾聴力、関係構築力、課題発見・解決力

CCには、相談者の深い部分にある思いや価値観を引き出し、整理するための専門的な対人支援スキルが求められます。

傾聴力(受容・共感): 相手の話を否定せず、感情に寄り添いながら聴く力。相談者が安心して本音を話せる信頼関係(ラポール)を築くために最も重要なスキルです。

関係構築力: 初対面の相手とも短時間で打ち解け、安心感を与える力。年齢や立場の違う様々な相談者に対応するために必要です。

課題発見・解決支援力: 話の中から「相談者自身も気づいていない本質的な課題」を見つけ出し、それを解決するための具体的な行動計画を一緒に考える力。

メリット:国家資格としての信頼性、幅広いフィールドで活躍可能

国家資格を取得することには、キャリア上の大きなメリットがあります。

社会的信頼性が高い: 「国家資格キャリアコンサルタント」という肩書きは、一定の知識とスキルを持つ専門家であることの証明になります。名刺に記載することで、社内外からの信頼を得やすくなります。
活躍フィールドが広い: 人材業界だけでなく、ハローワークなどの公的機関、大学、一般企業の人事部など、活躍の場は広がり続けています。副業やフリーランスとして独立する際にも、他資格との併用や経験値によって武器となります。
自身の成長にもつながる: カウンセリングスキルや労働法規の知識は、部下のマネジメントや自分自身のキャリア形成にも直結し、ビジネスパーソンとしての総合力を高めてくれます。

デメリット:資格取得に時間と費用がかかる、資格維持(更新)が必要

一方で、プロフェッショナルな資格であるがゆえの負担もあります。

取得までのコスト(時間・費用): 受験資格を得るために「キャリアコンサルタント養成講座」に通う場合、一般的に約30万円〜40万円前後の受講料と、数ヶ月間(約150時間程度)の学習時間が必要です(※教育訓練給付金の活用で費用は抑えられます)。
資格維持(更新)のコスト: CCは5年ごとの更新制です。資格を維持するためには、5年間で合計38時間以上の更新講習(知識・技能講習)を受講する必要があり、講習費用と時間が継続的にかかります。これは常に最新の知識をアップデートし続ける専門家としての義務でもあります。

キャリアコンサルタント資格は、キャリアアドバイザー業務に役立つ?

「キャリアアドバイザー(CA)の仕事には資格が必須ではない」とお伝えしましたが、では資格を取る意味はないのでしょうか?

答えは「No」です。 むしろ、現場で活躍するCAにとって、キャリアコンサルタントの資格は武器になり得ます。

実際に、活躍するCAの中にはキャリアコンサルタントの資格を持ち、理論に基づいた質の高い支援を行っている人が数多く存在します。

質の高い支援と信頼獲得の武器になる

資格取得がCA業務にもたらすメリットは、単なる「肩書き」だけではありません。実務に直結する以下のような効果が期待できます。

体系的なスキルで「面談力」が劇的に向上する: CAの面談は属人的になりがちですが、養成講座で「傾聴」や「来談者中心療法」などのカウンセリング技法を体系的に学ぶことで、求職者の本音や潜在的なニーズを引き出す力が格段に上がります。結果として、ミスマッチの少ない精度の高いマッチングが可能になります。
理論に基づいたアドバイスで「納得感」を生む: 「シャインのキャリアアンカー」や「サビカスのキャリア構築理論」などのキャリア理論を学ぶことで、感覚的なアドバイスではなく、学術的根拠に基づいた客観的な提案ができるようになります。これにより、求職者の納得感が高まり、信頼関係構築のスピードが早まります。
「国家資格保有者」としての信頼性: 初対面の求職者や企業担当者に対して、「国に認められたプロフェッショナル」であるという安心感を与えることができます。名刺やプロフィールに資格名を記載することで、競合他社のCAとの差別化にもつながります。
自身の市場価値とキャリアの選択肢が広がる: 資格を持つことで、CAとしてのスキル証明になるだけでなく、将来的に企業人事や公的機関への転職、あるいは副業・独立といったキャリアパスの選択肢が大きく広がります。

キャリアコンサルタント資格を取る方法

国家資格キャリアコンサルタントになるための道のりは、大きく分けて3つのステップがあります。

受験資格を満たす(社会人にはここが一番のハードル!)

国家試験(学科・実技)に合格する

キャリアコンサルタント名簿に登録する

まず「1. 受験資格」ですが、最も一般的なのは「厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講座(150時間)」を受講し、修了することです。

キャリアコンサルタント養成講座では、カウンセリングの基礎理論から、実際の相談場面を想定したロールプレイングまで、約3ヶ月〜半年(講座やプランにより異なります)かけてじっくり学びます。

そして試験に合格した後、登録手続き(登録免許税+手数料8,000円など)を済ませて初めて「キャリアコンサルタント」と名乗れるようになります。

3年以上の実務経験があればキャリコン試験が受けられる

実は、「3年以上の実務経験」があれば、キャリアコンサルタント養成講座を受けずに、試験を受けることができます

この「実務経験」には、人材紹介会社や派遣会社での相談業務が含まれるため、長くキャリアアドバイザー(CA)として働いている方は、時間とお金を大幅に節約して受験できる大きなチャンスです。

【注意点】 ただし、注意点が2つあります。

1:実務経験に該当するかどうか
実務経験には、相談の対象・概要・頻度の要件があります。ご自身の経験が実務経験とみなされるかどうかは、必ず試験サイト等でご確認ください。
2:「実務経験枠」での受験の落とし穴。
普段CAとして行っている「求人提案・説得型」のコミュニケーションと、試験で求められる「傾聴・受容型」のカウンセリングは、似て非なるものです。

実務の癖が抜けずに実技試験で苦戦するケースも多いため、受験資格があっても、試験対策講座などで「試験用の型」をしっかり学んでから挑む方も多くいらっしゃいます。

試験内容と資格の難易度

では、肝心の試験はどれくらい難しいのでしょうか? 試験は「学科試験」と「実技試験」の2つで行われ、両方に合格する必要があります。

学科試験: マークシート試験と論述しけんがあります。四肢択一のマークシート方式は職業能力開発促進法などの法律、カウンセリング理論、労働市場の知識などが問われます。論述は事例を読み、課題や対応策を記述する試験です。

実技試験:面接試験があります。実際に面接官の前で15分間のロールプレイングと、その後の口頭試問を行います。

難易度と合格率


近年の合格率(学科・実技同時受験)は、おおむね50%前後で推移しています(例:第27回試験では50.4%)。 「2人に1人が合格する」と考えると、国家資格の中では比較的挑戦しやすい難易度だと言えます。

決して「誰でも受かる簡単な試験」ではありませんが、養成講座や試験対策を通じて正しい準備をすれば、働きながらでも十分に合格を目指せる資格ですよ。

混同しやすい他の類似資格との違いもチェック!

キャリアアドバイザー以外にも、検索するとキャリアに関する資格や職種はいろいろとあります。

間違いやすい他の言葉についても見ていきましょう。

産業カウンセラーとの違い(メンタルヘルス支援との対比)

キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントとよく混同される資格に、「産業カウンセラー」があります。 どちらも「働く人の相談に乗る」という点は共通していますが、支援の「軸足」が大きく異なります。

産業カウンセラー(メンタルヘルスの専門家): 主な支援対象は「心の健康」です。職場の人間関係トラブル、ハラスメント、ストレスによる不調など、心理的な課題に対して「傾聴(深く話を聴くこと)」を用いて寄り添い、心の回復や問題解決を支援します。

キャリアコンサルタント(キャリア形成の専門家): 主な支援対象は「仕事と人生の設計」です。将来のビジョンや能力開発に焦点を当てます。

キャリアコンサルタントもメンタルヘルスの知識は学びますが、専門的な心理カウンセリングを行うわけではありません。もし相談者にうつなどのメンタル不調の兆候が見られた場合は、無理に自分で解決しようとせず、産業カウンセラーや医療機関などの専門家へ適切につなぐ(リファーする)ことが、プロとしての重要な役割となります。

キャリアコンサルティング技能士との違い(上位資格としての位置づけ)

「国家資格キャリアコンサルタント」を取得した人が、さらなるスキルアップを目指して挑戦する上位資格が「キャリアコンサルティング技能士(国家検定)」です。

キャリアコンサルタント(国家資格): プロとして活動するための土台となる基礎資格。

キャリアコンサルティング技能士(国家検定): 実務経験を積み、スキルを持つことを証明する熟練・指導者レベルの資格。

技能士には「2級」と「1級」があり、それぞれ求められるレベルが明確に定義されています。

2級:熟練レベル

「相談のプロフェッショナル」です。 標準レベルのキャリアコンサルタントでは対応が難しい、メンタル不調や複雑な環境要因が絡んだ相談者に対しても、的確な支援ができるスキルが求められます。 (※受験には原則5年以上の実務経験などが必要)

1級:指導レベル

「プロを指導するプロ」です。 相談者への支援はもちろん、他のキャリアコンサルタントに対して教育・指導(スーパービジョン)を行ったり、組織全体のキャリア形成の仕組みをコーディネートしたりする役割を担います。業界のリーダー的存在です。 (※受験には原則10年以上の実務経験などが必要)

難易度は「桁違い」に高い!

技能士試験は高難易度です。 特に実技試験の合格率は非常に低く、2級で約15〜18%、1級に至っては10%を切る(数%台)ことも珍しくありません。

だからこそ、「キャリアコンサルティング技能士」の肩書きを持つことは、確かな実力と豊富な経験を持つ「本物の実力者」であることの証明になるのです。

まとめ:違いを理解して、キャリア支援のプロを目指そう!

ここまで、「キャリアアドバイザー(CA)」と「キャリアコンサルタント(CC)」の違いについて、仕事内容や資格の有無、そしてキャリアの広がりまで詳しく解説してきました。

転職という大きな「点」の決断を、スピード感と熱量で支える「キャリアアドバイザー」

人生という長い「線」の物語を、傾聴と専門知識で支える国家資格「キャリアコンサルタント」

どちらが優れているということではなく、それぞれに違ったやりがいと社会的意義があります。

キャリアアドバイザーとして現場で経験を積んでから、国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得される方もいらっしゃいます。

また、人事や教育の仕事への転職を機に、キャリアコンサルタント資格を取得される方もいらっしゃいます。

ご自身のキャリアプランに合わせて、最適な時期に資格取得ができると良いですね。

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